山陰海岸ジオパーク
児童研究作品コンテスト審査結果
~入賞作品の発表(令和3年度)~
山陰海岸ジオパーク推進協議会では、山陰海岸ジオパークエリアを所管する 小学校に在籍する全児童を対象に、同エリア内の地形・地質、動植物、 歴史・文化、産業・観光等に関する研究作品を募集し、コンテストを開催しています。
令和3年度は39点の応募作品があり、審査の結果18作品が入賞作品に選ばれました。入賞された児童の皆様、おめでとうございます。また、関係者の皆様にも厚く御礼申し上げます。
1 選考結果
入賞作品18点(最優秀賞3点、優秀賞3点、優良賞6点、ユニーク賞3点、努力賞3点)
最優秀賞
くろぼこのひみつ!
作者:山下 遼恭 さん
(鳥取市/逢坂小学校4年)
講 評
「くろぼこ」の秘密を探るために3種類の異なる場所の土を採取し、比較するという調査方法に工夫が見られます。土の水はけ、はつか大根の生育状況の2つの調査結果から作物と土の深い関係に気づき、新たな課題を生み出すことができた点も評価できます。今回は、はつか大根の実や葉の大きさという観点で比較しましたが、味という観点ではどうだったのでしょうか?くろぼこの土に適した作物を探るという新たな課題にチャレンジする際、味の観点での比較も取り入れてみるとおもしろいかもしれませんね。
外来植物はエイリアン?
作者:竹田 ゆりあ さん
(鳥取市/城北小学校5年)
講 評
外来植物を研究のテーマにした視点がおもしろいです。6カ所の広範囲にわたる調査を実施し、分からない部分は専門家に確認し、正確な情報をもとに調査を進められたところがすばらしいです。調査方法のまとめ方も図や写真を活用して、分かりやすくまとめられました。調査から深い考察により、外来植物への考え方の変容、ジオパークの魅力への新たな気づき等、多くの成果が得られた研究となりました。
海のごみを減らすために私ができる事
~高嶋海水浴場のごみ拾いから考える〜
作者:今田 緑里 さん
(京丹後市/宇川小学校6年)
講 評
大好きな高嶋海水浴場の環境を守るために「自分にできること」を考えたいという研究動機が素敵です。5回のごみ拾いをする度に、ごみが増える原因、ごみを減らすための工夫等についての新たな発見があり、その気づきに6RやSDGsの視点を加え、考えを深めることができている点もすばらしいです。地域の環境への愛情あふれる作品です。
優秀賞
貝がらあつめ
作者:細川 泰暉 さん
(豊岡市/田鶴野小学校2年)
講 評
いろいろな種類の貝がらを集めて分類した努力が見える作品でした。3つの府県の海岸で興味を持って貝がらを集めている姿が頭に浮かびました。調べたことをきっかけに貝の種類について学ぶことができたと思います。拾った貝がらを模造紙に貼ることで、海岸ごとの貝がらの種類や二枚貝、巻き貝の違いが分かりやすく整理されています。「季節によって貝がらの種類や量が違うのか」など、貝についてこれからも調べてみてください。
スナガニのすあな
作者:中瀬 琴菜さん
(岩美町/岩美西小学校3年)
講 評
砂浜にある穴について疑問をもち、巣穴が多くつくられる場所を調べるために、いろいろな海岸を調査したことがすばらしいです。巣穴がある場所を、写真を使うことによって分かりやすく説明されています。巣穴がある場所の特徴をまとめるだけでなく、「どうすればスナガニが生活しやすいか」を考えた点もすばらしいです。「砂浜のゴミが減ると巣穴が増えるのか」など、これからも不思議に思ったことを調べてみてください。
たじMAP
作者:山田 まゆ さん・中田 修瑚 さん
(豊岡市/五荘小学校6年)
講 評
但馬地域の魅力を伝えるために、地形や地質、文化・産業、日本海の気候をMAPにまとめるという発想がすばらしいです。近くに住んでいるからこそわかる但馬地方の良さを、様々な視点から写真や絵を使い、場所ごとにわかりやすくまとめられています。たじMAPを見ながら但馬地方を巡ってみたいと思える作品でした。これからも但馬地方の魅力ある場所を見つけて多くの人に伝えてください。
優良賞
海のひょうりゅう物
作者:山本 凜太郎 さん
(岩美町/岩美北小学校2年)
講 評
実際に海に出かけ、落ちているゴミを調べているところが良いです。調べたきっかけも海に行ったときに落ちていたものが気になったとのことから、自然の様子に関心をもって見ていたことが伝わってきました。我々が出しているプラスチックゴミの問題について考えさせられる内容でした。
日本一!すごいぞ!湯村温泉
作者:萬 希良里さん
(新温泉町/温泉小学校3年)
講 評
調べていることの量の多さから、湯村温泉に強い関心を持って調べたことが伝わってきます。時間をかけて丁寧に調べ、まとめられています。また調べる機会があれば、湯村温泉の地域に関わって努力されている人に話を聞くなどして、新たな発見をしてみてください。
砂丘植物のけんきゅう
作者:澤 茉凛さん
(岩美町/岩美西小学校4年)
講 評
砂丘の植物の説明が標本とともに丁寧にまとめられているところが良いです。写真をつけたり、どのような場所に生育していたのかを記録したりするとさらに良くなると思われます。砂丘には珍しい植物も生育していますし、季節によって植物の様子にも違いがあるので、ぜひ違う季節にも観察をしてみてください。
「道の駅」とジオパーク
-「道の駅」は山いん海岸ジオパークのことをどのくらいせん伝できているかについての研究-
作者:長尾 道展 さん
(鳥取市/湖山西小学校4年)
講 評
道の駅とジオパークとの関係という着眼点が斬新でした。この地域の道の駅には「山陰海岸ジオパーク」という名前が付記されていますが、ジオパークと関連のある情報がないことが明らかにされました。次は、各施設と山陰海岸ジオパークとの関係について調べてみると新たな発見があると思うので、ぜひ調べてみてください。
湯村河川の水質検査をした結果
作者:中村 柚子音 さん
(新温泉町/温泉小学校5年)
講 評
同じ河川の中での違いを調べるという視点が良いです。透視度、pH、COD、アンモニア量といった4つの要素を調べていて、細かく分析されています。結果も、折れ線グラフを使ってしっかりまとめられています。他の川や水辺と比較すると、湯村についてのさらなる発見があるかもしれません。
黒ボク土のひみつ
作者:桺本 悠貴 さん
(豊岡市/小坂小学校6年)
講 評
学校で学習したことをきっかけに、自分の住んでいる土地の土壌と黒ボク土を比べてみようという視点が良いです。結果も表を使って丁寧にまとめられています。そのような土壌ができた理由や歴史、見た目やpHと水はけ以外の要素について調べてみると新しい発見があると思うので、ぜひ調べてみてください。
ユニーク賞
さんいんかいがんジオパークのマンホールをしらべよう
作者:森川 あさひ さん
(岩美町/岩美北小学校1年)
講 評
「マンホールには、どんな絵が描いてあるのか?」知りたくて調べたあなたの作品は、とっても素晴らしいです。鳥取・兵庫・京都のマンホールをていねいに調べて、地図で場所を示し写真を撮り大変わかりやすいです。マンホールから各地域の自然や暮らしの様子が伝わってきます。私もぜひとも山陰海岸ジオパークのマンホールを見に行ってみたいです。
うみのごみ
作者:横山 幸音 さん
(岩美町/岩美北小学校1年)
講 評
マリンブルーの美しい山陰海岸岩美の海。海の底まできれいに見えますね。でも、台風のあとは、たくさんのゴミが漂流してきますね。ていねいにゴミを拾い、きちんと整理できていますね。拾ったゴミ(ペットボトルのキャップ)でお魚をつくる発想もすてきで素晴らしいです。これからも美しい海を守るために、みんなでゴミを拾い、山陰海岸をきれいにしましょうね。
きなんせ岩美で町みつけ
作者:柴田 あかり さん
(岩美町/岩美南小学校3年)
講 評
「きなんせ岩美」で岩美町の特産物をしっかりと調べていますね。〈生花コーナー〉〈農産物コーナー〉〈観光物産コーナー〉〈かこう品・肉コーナー〉〈せん魚コーナー〉があるんですね。私もぜひとも「きなんせ岩美」(道の駅)に行ってみたいと思います。山でとれるもの、海でとれるもの、きれいな水、きれいな風景、とってもすてきで素晴らしいです。
努力賞
末恒もジオパーク!?
作者:小山 晴子 さん
(鳥取市/末恒小学校4年)
講 評
自分の住んでいる「末恒」にもジオパークが!?という驚きと、そのことを多くの人に伝えようという思いが伝わってきました。この研究をとおして、何回も通ったことのある道にジオパークの看板があったことや、見慣れている景色がこんなにも素晴らしいものであることに気付きました。ぜひ、これからもふるさとの自然を大切にしながら、もっと多くの発見をしてください。
砂丘海岸の漂着ゴミについて
作者:古川 真央 さん
(鳥取市/福部未来学園5年)
講 評
自分の住んでいるすぐ近くの海岸のごみ拾いをして、たくさんのごみを見つけたたことから、「他の海岸はどうなんだろう?」と考え砂丘海岸について調べました。拾ったごみの写真を「ゴミマップ」として分かりやすくまとめています。このようなごみが、私たちの生活にどのような影響を与えるのか、ぜひそんな視点でも調べてみてください。
山いん地方の美しいジオパーク
作者:寺川 心菜 さん
(香美町/柴山小学校6年)
講 評
「ジオパーク」という言葉は聞いたことがあるが、よく知らない人も多いと思います。そんな中、本やインターネットで調べただけでなく、たくさんの場所へ自分の足で実際に訪れ、自分の目で見ることでより興味を持つことができました。ぜひ、興味を持ったその他の登録地にも行ってみてください。
2 募集期間
令和3年7月16日(金)から9月30日(木)まで
3 応募点数
39点
4 審査委員会
下記のとおり審査委員会を開催し、入賞作品を決定しました。
日 時 | 令和3年10月12日(火) 13時30分~16時00分まで |
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場 所 | 香住B&G海洋センター(兵庫県美方郡香美町香住区境1125) |
委 員 | 山陰海岸ジオパーク推進協議会 教育部会※ 委員等8名 |
審査委員長 | 谷本 勇(山陰海岸ジオパーク館 館長) |
※教育部会=ジオパーク活動を通じた科学教育・郷土学習・体験学習の展開について、協議・検討を行う部会。構成は、教育関係者や有識者等。 |
5 作品巡回展
下記の日程で、入賞作品の展示を行いました。
施設名 | 展示作品 | 展示期間 |
新温泉町 山陰海岸ジオパーク館 (兵庫県美方郡新温泉町芦屋水尻) 展示期間中休館日:火曜日 |
全応募作品 39点 | 令和3年11月5日(金) ~令和3年12月5日(日) 9時~17時 |
山陰海岸国立公園鳥取砂丘ビジターセンター (鳥取県鳥取市福部町湯山2164-971) |
入賞作品 18点 | 令和3年12月14日(火) ~令和4年1月4日(火) 9時~17時 |
京丹後市網野庁舎(ら・ぽーと) (京都府京丹後市網野町網野385-1) |
入賞作品 18点 | 令和4年1月7日(金) ~令和4年1月23日(日) 平日:8時30分~18時 土・日曜日:10時~18時 |
6 問い合わせ先
山陰海岸ジオパーク推進協議会
〒668-0025 兵庫県豊岡市幸町7-11(兵庫県豊岡総合庁舎内) TEL.0796-26-3783
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