山陰海岸ジオパーク
児童研究作品コンテスト審査結果
~入賞作品の発表(令和4年度)~
山陰海岸ジオパーク推進協議会では、山陰海岸ジオパークエリアを所管する 小学校に在籍する全児童を対象に、同エリア内の地形・地質、動植物、 歴史・文化、産業・観光等に関する研究作品を募集し、コンテストを開催しています。
令和4年度は31点の応募作品があり、審査の結果18作品が入賞作品に選ばれました。 入賞された児童の皆様、おめでとうございます。また、関係者の皆様にも厚く御礼申し上げます。
1 選考結果
入賞作品18点(最優秀賞2点、優秀賞5点、優良賞5点、ユニーク賞2点、努力賞4点)
最優秀賞
学校の砂場で貝研究
作者:柗見 海玄 さん
(鳥取市/鳥取大学付属小学校3年)
講 評
貝がらの研究はこれまでもありましたが、学校の砂場から貝がらを探して調べた研究は今までにない発想で大変面白いと思いました。貝がらの分類も、図鑑で調べたり、専門の先生方に聞いたりして、詳しく調べることができました。考察がとても的確で、写真やグラフを使い、わかったことや自分の考えをしっかりと書くことができました。学校の砂場から、鳥取県東部の海岸の貝がらについて調べられたことは、私たちの身近なものが多くの自然とつながっていることを実感できる研究でした。
まぼろしの岩絵の具を作って絵をかこう!
作者:萬 希良里 さん
(新温泉町/温泉小学校4年)
講 評
岩絵の具を作る体験から、実際に自分でも作って絵を描いてみた行動力が素晴らしいと思いました。また、いろいろな色の絵の具を作るために適当な岩石を探し、多くの作業を丁寧に行い、きちんと記録を取ってまとめてありました。自然の物からいろいろな工夫をして絵の具を作り出し、絵を描いた先人の知恵や苦労を体験できたすばらしい研究だと思います。また、芸術とジオパークとのつながりを感じることができました。
優秀賞
すなはまではどんなかいがらがみつけられるのか
作者:谷中 結月 さん
(岩美町/岩美南小学校1年)
講 評
実際に海岸に行き、貝殻を集めているところがよいです。予想を立てて観察しているので、思ったよりも貝殻の種類が少なかったという考えを持つことができています。来年、拾った貝殻の種類を調べてみたり、ひろった貝殻の種類を海岸ごとに分けたりしてみると、新しく発見することがあると思います。ぜひやってみてください。
豊岡ぼんちとコリヤナギ
作者:岡本 怜 さん
(豊岡市/豊岡小学校3年)
講 評
杞柳細工を編む体験をきっかけに、豊岡盆地とコリヤナギについて詳しく調べることができました。豊岡でやなぎごうりが作られるようになったきっかけが,豊岡の地形や海面変動、玄武洞などが関係していることが分かり、大地の活動と現在の豊岡の人々の暮らしとのつながりを確認できました。また、1本のコリヤナギが大切に使われているという、人々の思いも感じられました。ジオパークのテーマに沿った研究だと思います。
ゴミから守れ!ぼくらのジオパーク
作者:市谷 悠悟 さん
(鳥取市/中ノ郷小学校5年)
講 評
海岸のごみを拾い、特にプラスチックゴミについて調べ、感想をしっかり持たれているところがよいです。「一番多かったのは発泡スチロール」とのことですが、どのような基準で多かったのか(落ちていたものの数なのか、体積なのか)、数字とともに示されるともっと良くなるかと思います。次回の自由研究の参考にしてください。
海辺のスミに見えた物
作者:山下 遼恭 さん
(鳥取市/逢坂小学校5年)
講 評
海岸の漂着ゴミについては多くの研究作品がありましたが、ゴミの種類を分類し、さらに海外からのゴミがどこで製造されて、どのように日本までやってきたのか、海流なども調べた唯一の研究でした。さらに、現在のプラスチックゴミの問題や、自分たちに何ができるのかを考えられていた点が素晴らしいと思いました。どんなときに海岸にゴミが漂着するのか、天候や季節なども調べるとより発展的な研究になると思います。
SDGsで魅力倍増!山陰海岸ジオパーク
作者:竹田 ゆりあ さん
(鳥取市/城北小学校6年)
講 評
実際に山陰海岸ジオパーク関連施設に足を運んでいるところが良いです。観察する視点をSDGsの17の目標から選び、視点を決めて観察されているので、山陰海岸ジオパークの取り組みを丁寧に調べられている印象を持ちました。最後にも書かれていますが、山陰海岸ジオパークは他の地域ではめったに見られない地形を見ることができるので、是非とも足を運んで観察してみてください。
優良賞
おおたにのうみのいきもの
作者:澤 哲平 さん
(岩美町/岩美西小学校1年)
講 評
お父さんといっしょにたくさんの魚をつることができました。魚だけでなく磯にすむたくさんの生き物がみつけられて、大谷の海はたくさんの生き物のすむ美しい海だということがわかりました。自分でつくった生き物ずかんはりっぱなものです。たいせつにのこしてください。つぎは、りゅうぐうのつかいにであえるといいですね。
新温泉町の海のゴミのけんきゅう
作者:田中 春 さん
(新温泉町/浜坂東小学校3年)
講 評
新温泉町の5つの海水よく場には変わったものが流れてきているんですね。流れてきたものの正体をつかもうと漁師さんに聞いたり、自分で香住ジオパークと海の文化館に出かけて調べたことは立派なことです。不思議に思ったことをわかるまで調べようとする気持ちはとても大切です。これからも、身近なことで「おもしろいな」と思うことがあれば調べてみてください。
砂丘にすむ生きものたち
作者:山本 凜太郎 さん
(岩美町/岩美北小学校3年)
講 評
鳥取砂丘に住む生き物、植物を調べることによって砂丘が少しずつ変わってきていることがこの研究からよくわかりました。特に外来種の侵入と砂丘の草原化が問題だということもわかりました。鳥取砂丘の美しいすがたは毎日のたゆまない観察とたくさんの方の努力があって守られているんですね。これからも砂丘の研究を続けていってください。
鳥取砂丘の砂の中には?
作者:森田 壮祐 さん
(鳥取市/遷喬小学校3年)
講 評
砂丘のできかたや砂丘の地層についてよく調べていますね。特に地層については難しいこともあったと思いますが、一所懸命に調べたことが伝わってきました。「砂から出てきたもの」のところでは、ただ事実を書くだけではなく、一つ一つに疑問をもっていたところが良かったです。砂丘海岸は少しずつ減っているので、そのことも調べてみてください。
スナガニの研究
作者:中瀬 琴菜 さん
(岩美町/岩美西小学校4年)
講 評
今年はスナガニの一日の活動時間と、6つの海岸の巣穴の数を確認できました。スナガニは夜活動していること、砂つぶの小さい平らな海岸に多くすむことがわかりやすくまとめられていました。スナガニについて調べてみたいことがどんどん増えているようで、一つずつ確かめてください。次の研究が楽しみです。スナガニのすむ美しい海岸を大切に残していきたいですね。
ユニーク賞
いわみのみりょく
作者:西亀 春輝 さん
(岩美町/岩美南小学校1年)
講 評
山陰海岸ジオパーク岩美の魅力をインタビューで見つけ出すなんてその発想がユニークです。お父さんお母さんも岩美の魅力にひかれて移住してきたのでしょう。あなたは、たくさんの人にインタビューしたのですね。しっかりと聞いてよくまとめましたね。山陰海岸ジオパークの美しい海、自然と岩美の優しい人々とっても素晴らしいですね。
蒲生川にかかる橋
作者:山本 基生 さん
(岩美町/岩美南小学校3年)
講 評
山陰海岸ジオパークの蒲生川にかかる40の橋の写真を撮り、細かく丁寧に調べたあなたの研究はとてもユニークです。お姉さんも協力してくれたのですね。地図や表を使って分かりやすくまとめています。役場の建設課の方々やお父さんおじいさんみんなの知恵が集まってできた研究でしょうね。みんながこの賞を喜んでくれると思いますよ。
努力賞
山いん海岸ジオパークの海でぼくが見つけたもの
作者:中村 旭 さん
(岩美町/岩美西小学校3年)
講 評
夏休みにお父さんとの海水浴で見つけたたくさんの魚、素敵な思い出ですね。美しい山陰海岸ジオパークの海で見つけた生き物は宝物ですね。あなたは、4か所も調べて頑張りましたね。残念ながら生き物以外にも落ちていたものがたくさん見つかりましたね。これからも美しい海、自然が守れるようにみんなで力を合わせて頑張りましょうね。
神鍋火山の秘密
作者:濵田 起八 さん
(岩美町/岩美西小学校5年)
講 評
自分の興味のある火山について、調べてみてどうでしたか?自分の家の近くにもテレビで見るようなものがたくさんあって感動したと思います。今は、インターネット使って家の中で調べることもできますが、自分の足で実際に訪れたからこそ味わえた感動だと思います。これからも、自分の興味のあることを探究してみてください。
「海の豊かさを守ろう」について考える ~三尾の浜そうじに取り組んで~
作者:松本 大翔 さん
(新温泉町/浜坂東小学校6年)
講 評
自分の身近にある海を大切にしようとしている気持ちが素晴らしいです。実際に、ゴミ拾いに行き、きれいな海づくりをしたから感じたことがたくさんあったと思います。ゴミを拾っただけではなく、種類ごとに分類し、結果にまとめることで、これから何ができるかと考えを広げることができました。調べたことをきっかけに、ゴミがどんな影響を与えているのかなど、いろんな視点でも調べてみてください。
岩美の歴史発見
作者:奥谷 悠 さん
(岩美町/岩美北小学校6年)
講 評
学校で学習したことをもとに、自分の身近なところの不思議につなげることができています。また、調べ方もきちんと整理されています。年表を使うことで、時代ごとにどんなことが起こったのか一目で分かる工夫となっています。そして、調べた内容も要点を絞ってまとめていることが大変分かりやすいです。調べて分かったことから、自分のふるさとをますます好きなってください。
2 募集期間
2022(令和4)年7月15日(金)から9月30日(金)まで
3 応募点数
31点
4 審査委員会
下記のとおり審査委員会を開催し、入賞作品を決定しました。
日 時 | 2022(令和4)年10月18日(火) 14時00分~16時00分まで |
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場 所 | 香住B&G海洋センター(兵庫県美方郡香美町香住区境1125) |
委 員 | 山陰海岸ジオパーク推進協議会 教育部会員※ |
審査委員長 | 谷本 勇(山陰海岸ジオパーク館 館長) |
※教育部会=ジオパーク活動を通じた科学教育・郷土学習・体験学習の展開について、協議・検討を行う部会。構成は、教育関係者や有識者等。 |
5 作品巡回展
下記の日程で、入賞作品の展示を行いました。
施設名 | 展示作品 | 展示期間 |
新温泉町 山陰海岸ジオパーク館 (兵庫県美方郡新温泉町芦屋水尻) 展示期間中休館日:火曜日 |
全応募作品 31点 | 2022(令和4)年11月16日(水)~2022(令和4)年12月4日(日 9時~17時 |
山陰海岸国立公園鳥取砂丘ビジターセンター (鳥取県鳥取市福部町湯山2164-971) |
入賞作品 18点 | 2022(令和4)年12月13日(火)~2023(令和5)年1月4日(火) 9時~17時 |
京丹後市網野庁舎(ら・ぽーと) (京都府京丹後市網野町網野385-1) |
入賞作品 18点 | 2023(令和5)年1月6日(金)~2023(令和5)年1月22日(日) 平日:8時30分~18時 土・日曜日:10時~18時 |
6 問い合わせ先
山陰海岸ジオパーク推進協議会
〒668-0025 兵庫県豊岡市幸町7-11(兵庫県豊岡総合庁舎内) TEL.0796-26-3783
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