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マンスリーリレーコラム

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第17回 『自然のテーマパーク鳥取砂丘』でのガイド活動12年の思い

『ふ~たん』こと林田房雄ガイド

 

2022年3月まで、鳥取砂丘ビジターセンターでガイドをしていた『ふ~たん』こと林田房雄です。

私は山陰海岸ジオパークが世界ジオパークネットワークへ加盟認定された2010年、スポーツインストラクターから鳥取砂丘ジオパークセンターのジオガイドへ転身しました。

現在の「鳥取砂丘ビジターセンター」の前身である鳥取砂丘ジオパークセンターは2010年に山陰海岸ジオパークの拠点施設の一つとしてオープンしました。初めはガイドとして何が必要か、心掛けるべきかの作戦を練り、日々観光客の声を聞きました。

経費がかけられず仕方なく手作りの展示物を作っていましたが「温かみがある」「親しみやすい」と観光客からの予想もしていなかった反応があり、それを機に手作りにこだわりました。訪れた方には積極的に声がけし、一方的に知識を教え込むのではなく、会話で砂丘の素晴らしさを伝えるよう心掛けました。

そして砂丘を分かりやすく説明するには視覚に訴えるのが一番と考え、砂丘地の「すりばち」に吹く風の動きのイラストをマジックで大ざっぱに描き、砂丘の全体図は色鉛筆で立体的に描きました。そして観光客から近隣の観光地について聞かれることも多いため、山陰海岸ジオパークを中心とした広域観光マップも描くようになりました。

2018年には、ジオパークセンターの温かみのある展示やガイドスキルを引き継ぎ、機能を拡充した鳥取砂丘ビジターセンターが完成しました。

こうして約12年にわたり観光客の声をヒントに描き続けたイラストは、気が付けば130点を超えていました。掲示した観光マップに対し「売って欲しい」「持ち帰りたい」などの要望が数多く寄せられていたため、イラストをまとめた冊子の製作を企画しました。そしてスタッフ総がかりで校正し、2022年1月にすべて色鉛筆画のA4判22ページの冊子が完成しました。完成に合わせ原画展も開催し、私にとってはガイド人生の集大成とも言える企画となりました。

ジオガイドとして砂丘を楽しんでもらえるように、説明・展示物・実験など全てのものは小学校4,5年生の子ども達にも理解できるようなものを目指してきました。

そして砂丘を訪れた皆さんに「楽しかった、また来ます」と言っていただき、鳥取砂丘の魅力がさらに広く伝わっていくことを願っています。

 

さいごに・・・

砂丘は三度(sand)、お越しください。


投稿者:山陰海岸国立公園鳥取砂丘ビジターセンター 元ガイドスタッフ 林田房雄

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