山陰海岸ジオパーク

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第6回 冬の扇ノ山で夕日と満月、ご来光を望む

山陰海岸ジオパークは京都府の経ヶ岬から鳥取県の青谷まで東西120kmの範囲にあり、その名からどうしても海岸部が注目されがちですが、南北30kmの幅もあります。海から離れた山岳部は神鍋山や鉢伏山、扇ノ山が含まれます。

私は山陰海岸ジオパークのエリア内で最高峰となる扇ノ山(標高1,310m)の麓で主に活動しています。ここには、巨大な甌穴が起因と言われる全国的にも珍しい洞窟に流れ落ちるシワガラの滝や、落差70mの霧ヶ滝、猿壺の滝、雨滝などの滝が多くあり、山麓には上山高原や河合谷高原といったなだらかな地形が形成されており、ジオサイトとしても見所が沢山あります。

扇ノ山にはこれまでから何度も登っているのですが、冬季の山頂で西の空に沈む夕日と東から昇る日の出を見たいと思い立ち、2月末の週末に登ってきました。午後12時すぎに青下にあるNPO法人上山高原エコミュージアムのサブ拠点に車を駐車し、そこから歩き始めました。登山口からアイゼンをつけて堅い雪の上を歩き、急斜面を1時間ほどかけて登ると上山高原です。広い雪原となった上山高原には、積雪が多い場所では2m近くもありました。小ヅッコの避難小屋を経て、しばらくはなだらかなブナ林の中を歩きます。大ヅッコを登りきるとルートは下りになりますが、再び扇ノ山の頂に向けて登りになります。山頂に続く尾根に取り付くあたりから日は西に傾き、綺麗な夕焼けが見えました。6時前に山頂に到着、すでに気温は氷点下になっていましたが、沈む夕日を見ることができました。そして、くるりと振り返って東の空に目をやると、なんと満月がぽっかり出ていました。その夜は山頂の避難小屋に泊まりました。夜中に外に出ると、満月で明るく、鳥取市の夜景が美しかったです。次の朝、6時に起きて外に出ると朝焼けが綺麗でした。それから30分ほど待つと、東の空からゆっくりと太陽が顔を出し、やっと念願のご来光を望むことができました。

さすがに冬の扇ノ山は一般の参加者をご案内できませんが、春になってブナの新緑の季節や、秋の紅葉の季節の扇ノ山登山のプログラムには多くの参加者があります。ちょっと寄り道になりますが途中に噴火口の跡もあり、今から120万年前の火山活動を思い描くこともできます。これから雪が消ると、動植物の生命力が萌える季節となります。どうぞ山の自然を満喫しにお来しください。


投稿者:NPO法人上山高原エコミュージアム 山本一幸
ikkouyama[アットマーク]gmail.com
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